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なんだかとても疲れていたようで、目が覚めたら特有の倦怠感に包まれていた。
どうやら結構寝てたらしく、窓の外を見ると太陽はしっかりと顔を出していた。
怠けたがる身体に喝を入れ、窓際に歩み寄る。

「…あれ?」

そういえば、隣で寝ていた蒼衣が見当たらない。
おかしいな。何処に行ったんだろう。
と、服の裾をツツと引っ張られる。
視線を下に移すと、そこには正に今探していた蒼衣が居た。

ただし。

「あれ…元に、戻ってる…?」

その姿は、昨日であった時と同じ、小人のような姿だった。
蒼衣はといえば、そんなに気にしてはいないようで、早く早くと服の裾を引っ張り続ける。

「わかった、わかったから!」

どうして蒼衣が元の姿に戻ってしまったのか。
なんだかよくわからないけれども、とりあえず今から会うウツギ博士に色々相談しなくてはならないようだ。
蒼衣を連れ、部屋を出ようとしたとき、部屋のドアがノックされた。

「カナエさん、起きた?ウツギ博士の使いの人が来てるから、荷物を纏めておいで」

「あ、はい!今行きます!」

いこうか、と蒼衣を連れ、表に出た。

「おはよう」

「おはようございます」

カイトさんの横に視線を移すと、私より少し年下くらいの男の子。

「どもっす。カナエさんっすよね?」

「そうだけど、君は…」

「俺?俺はヒビキっす。ウツギ博士のおつかいで、カナエさんを迎えに」

そういって彼はへらっと笑った。
そうだ、彼は金銀編の主人公だ。
なんだか人懐っこい子だな。

「それじゃ、カナエさん。もしもまたコガネに来ることがあったら、いつでも立ち寄るといいよ」

「色々とありがとうございました、カイトさん」

「いこっか」

そう言ってヒビキくんは歩き出す…かと思えば、昨晩カイトさんがしたように腰のベルトからボールを取り出し、そして

「出て来い、ピジョット!」

掛声とともに出てきたのは、ピジョット。
想像してたよりずっと大きい。

「さ、カナエさん。乗って!」

「え、乗るって、」

まさか、

「しっかり捕まっててよー!ピジョット、ワカバまで!」

言うや否や、私とヒビキくん、それに蒼衣を乗せた、ピジョットは高らかに鳴いた後、その大きな翼を広げ、そして、

「え、あ、ちょ…きゃぁあああ!」

空高く、飛び上がった。



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