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行きたいところがある、ってカナエちゃんが言ってたんだ。



きらきら眩しい街、コガネシティ!
右を向いても左を見ても、空に届きそうなくらい高い建物がたっくさん!
キョロキョロしながら歩いていたら、「置いてくよー」ってカナエちゃんが言った。
こんなところで迷子になったら大変だから、僕はちょっと走ってカナエちゃんを追いかけて、それからまっすぐ前を見て歩いた。

「あれ、おかしいな…このあたりのはずなんだけど」

立ち止まってカナエちゃんも辺りの建物を見回してる。

『迷ったの?』

僕が聞いたら、うーん、とカナエちゃんはアイマイな返事をした。
つまり、迷ったということで。

「もうちょっと探して、見付からなかったら誰かに聞こっか」

どうして?って聞いたら、なるべく自分で見付けたいんだ、ってカナエちゃんは言う。
よくわからないから、僕は『ふーん』って言うだけだった。


それからすこぅし歩いて、角を曲がったところでカナエちゃんは足を止めた。

「み…見付けた!」

ようやく、目的の建物を見付けたみたい。
よし、と言ってカナエちゃんは扉を開けた。



建物の中は、からっぽだった。


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