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爆風がおさまり、私は蒼衣の姿を捜す。

「蒼衣…蒼衣!」

爆発の衝撃で、蒼衣の受けたダメージは大きい。
私はぐったりとした蒼衣を抱え、何度も名前を呼ぶ。

コツリ、と足音がこちらに近付いた。

「しかし、解せませんね…どうして、たかだかヤドンのためにそんなに必死になれるのか」

「貴方は…こんなことをして、心が痛くならないんですか?!」

頬を熱いものが伝う。
泣いているんだ、私は。
何に?
ヤドンのこと、蒼衣のこと。
いろいろありすぎてわからない、けれど。

「なりませんね。ああ…貴女のお陰で今回の任務が失敗してしまったことについては、心痛みますがね」

ランスさんはふん、とこちらを一瞥し、

「まあ、今日のところは…そうですね、貴女の勇気にでも免じてこれくらいにしておきましょう。貴女…名前は?」

「カナエ……あ、」

「カナエさん、覚えておきましょう。次に会うことがあれば…容赦はしませんよ」

では、ご機嫌よう。
そう言って、ランスさんは立ち去った。


私は風音が迎えに来るまで、その場から動くことができなかった。


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