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「大丈夫、私たちはきみを歓迎するよ」

そう言って、私はメリープを抱きしめた。
身体にぴりぴりと静電気が走る。
でも、それは君が確かにここにいる証だから。

「これからよろしくね…なぎ」

「なぎ?」

「そう、なぎ。優しいキミにぴったりの名前」

とても悲しい思いをした君だから、その先にはきっと楽しいことが待っているはず。

「いい名前だね、カナエちゃん!」

メェ!とメリープ…なぎが鳴いた。
その声にもう悲しみの色はなかった。



「さて、そろそろポケモンセンターに戻ろうか」

風音の治療も終わる頃だ。

「風音、びっくりするね!」

「そうだね、いきなり新しい友達が増えたんだもんね」

こくん、と隣を歩いていたなぎが首を傾げた。

「翡翠の他にもお友達が居るんだよ」

そうだ。

「蒼衣、出ておいで」

ボールから蒼衣を出してやる。
すると、蒼衣となぎは不思議そうにお互いを見つめ合う。

「蒼衣、なぎと仲良くするんだよ」

ちょいちょい、と蒼衣はなぎの方へ手を伸ばし、触れようとする。
すると、静電気にびっくりしたのか慌てて手を引っ込めた。
びっくりした反動でか、少年の姿になってしまっている。

と、そのとき。


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