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「じゃあな、カナエちゃん。また、近くまできたら立ち寄るといい」

「ありがとうございました」

あれからしばらく、私とポケモン爺さんは他愛のない話をした。
私のこと、ポケモンのこと…
気付けばもうお昼を過ぎていて、そろそろお暇することにした。

「キキョウシティにいくなら、一度戻るよりも…少しわかりにくいが、家の横に細い小道があるじゃろ。そこを通っていくといい。だいぶと近道になるはずじゃ」

「わかりました。いろいろ、ありがとうございます」

行こうか、と蒼衣の手を引いて、一歩踏み出す。

と。

「カナエちゃん、」

「はい?」

「いや…気をつけて、お行きなさいよ」

「はい!」

どうしたんだろう、何か言いかけていたような感じだけど…
まあ、いっか。




「そうか、あの子がカナエちゃん…本当に、サナエさんによく似た目をしておる」




歩き出した私の耳には、ポケモン爺さんの呟きなど、当然聞こえていなかった。


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