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「じゃあ、私からの質問ね」

結局、私からガーディへの質問が先となった。

「昨日さ、私の落とし物届けてくれたのは、君だよね」

『ああ、あれな。なんや匂い辿ったら近くにおるわ、思てな』

「匂い?」

翡翠が首を傾げる。

『せや。自分知らんのか?あたしら、ごっつ鼻ええねんで』

そうだ、ガーディはこの世界では警察犬にもなるようなポケモン。鼻もいいはずだ。

「そっか、改めてありがとうね。でさ、ここからが本題なんだけど。どうして、昨日は人間の女の子の格好をしていたの?」

私の問いに、ガーディはうーんと眉を寄せる。

『あたしにもようわからんのやけど。姉ちゃんの落とし物拾ったあとくらいやったかな』

私の落とし物を拾ったあと。
……もしかして、

「ねぇ、もしかしてさ…何か、そのとき食べたりしなかった?」

ポーチの中身を思い出す。
お財布、ハンカチ、ティッシュにリップ。
それから…、

『あー、なんや拾ったときに赤い丸いの転がりよったから、駄賃代わりにな。すまんな、腹減っててん』

…それから、キャンディの入った缶。
謎だったことが、頭の中で繋がった気がする。

「あ、あのね。君が昨日突然人間の姿になったの…その、赤い飴のせい、だと思うな」

思うっていうか、ほぼ確実にそのせいだけど。

『…?ようわからんわ。説明してくれんか?』

眉間の皺を少し深くしてガーディは言った。
どうしたものか…と悩んだけれど、彼女が飴を食べてしまったのなら仕方ない。
小さく息をついて、私はガーディに事情を説明した。


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