2 「ほっほ。ヒビキががーるふれんど、連れてくるとはな」 隅に置けんの、とおじいさんは笑う。 「もー、じいちゃんそれ前にコトネ連れて来たときも言ってただろー」 そうじゃったかの、とおじいさんは首を傾げ、 「カナエさん、といったかな。何もたいしたもんはありませんが、まあゆっくりしておいきなさい」 「ありがとうございます」 ヒビキくんのおじいさんたちは、なんと育て屋さんなのだという。 昔プレイしたとき、お世話になったなぁ。 ヒビキくんは「ちょっと待ってて」と言って、奥の方へ行った。 『ね、カナエちゃん!ポケモンたくさんいるね!』 辺りを見回して、楽しそうに翡翠は言う。 「そだね、たくさんだね。みんなここで強くなってるんだよ」 翡翠の言う通り、育て屋さんにはホーホーやスリープなど、たくさんのポケモンが預けられていた。 『ふぅん?ここに居たら、強くなるの?僕も強くなる?』 預けられたポケモンをしげしげと眺めながら翡翠が言うので、 「あら。翡翠は私と離れたいの?」 こつん、と翡翠の額を小突いて言うと、 『やだ!!カナエちゃんと一緒がいい!!』 慌てたように首を振って言った。 かわいい奴め。 「お待たせ、カナエさん!」 ヒビキくんがモンスターボールをひとつ、持って戻って来た。 「この前、そこで捕まえたんだ!」 そう言って、ボールからポケモンを出す。 すると、そこには何だか見慣れたシルエットの、 |