どうもお久し振りです。まだまだ過保護なサンダユウ・ミシマです。

今日はなまえと一緒に近所のスーパーに買い物に来ました。でもはっきり言ってなまえを買い物には連れて来たくないんです。なんでかって、

迷子

になるからです。
そしてもちろん今も絶賛迷子中だ。なまえはケータイなんか持っていないので、連絡手段もない。持たせたら月に一度は絶対破壊するので家計的にも持たせる訳にもいかない。スーパーで迷子なんて滅多にないと思うが、これが当たり前なのだ。

「はぁ…」

流石にこんなところで大声を出して探すにもいかず。恐らくなまえのことだからお菓子コーナーに居るだろうと推測を立て、かごに必要なものを入れながらそちらの方向に向かった。

「あれ?」

お菓子コーナーにはいない。

「ってことは…アイスか……?」

ぶつぶつと周りの人に聞こえない程度に呟いた。また冷凍食品のところに移動するがどこにもいない。

(困った…)

ついに代金を支払ってレジを通り過ぎてしまった。あぁああ、心配だ。あのなまえだ。お菓子でつられて誘拐…なんてことも有り得る。とにかく急いで探さなければ…!

「サンダユウ!」
「うおわっ!」

どんっと後ろから急に襲ってきた激しい衝撃。

「うぅ…探したよ…」
「探したのはこっちだ方向音痴…」

なまえが自分で探しだしてくれたことに、感心するやら驚くやら。誘拐じゃなくて本当に良かった。一応自力で頑張ってくれたので、誉めるように頭を撫でた。

「次からは俺の目の届く範囲にいてくれよ」
「イエッサー!」

元気に返事をするなまえだが、この約束が何度目かということをきっと分かっていないだろう。


―――

まえつぎ




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テーマ「人外ファンタジー」
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