雪村さんとコタツなう


『雪村さんお茶沸かしてきて』

雪村「はあ?自分で行けよ」

『コタツから出たくないなう』

雪村「俺だって出たくないなう」

『じゃあミカンでいい』

雪村「そういう問題じゃない」

『仕方ないなぁ…。あっ白咲に来てもらおう。雪村さん白咲に電話掛けて』

雪村「自分でやれ」

『ちぇー…。……もしもし白咲?今すぐ集合!来なかったらノーベル科学賞取るまで許さないよ…』
雪村(でも一応許すんだ…)



『雪村さんリモートコントロールは?』

雪村「リモコンな」

『リモートコントロールどっか行った』

雪村「コタツの中入ったんじゃね?」

『うーん?』

雪村「あ、おま、俺の足蹴るな!」ゲシッ

『わざとじゃない!』ゲシッ

雪村「リモコンぐらい潜って探せ!」

『コタツの中赤くて怖いんだもん!』


がたがたがたがたがたがた


白咲「お前たち何をしているんだ…」

「『あ、白咲』」




『来るの早いね』

白咲「ノーベル科学賞なんかとれるかボケ」

『本気にしてたんだぷすすす』

雪村白咲(本気じゃなかったんだ…)

『本当はアカデミー賞だよ』
白咲「どっちにしろ無理だ」

雪村「そうだ、白咲に用事があったんだ」

白咲「なんだ?」

「『お茶とミカン持ってきてください』」


………。


白咲「自分で行けよ!」

『コタツから出るのはノーベル賞とるより難しいんだよ白咲』
白咲「簡単だ!」

雪村「アカデミー賞とれよ」
白咲「無理だ!」

『じゃあお茶と有田ミカン』

白咲「条件付けやがって…はいはい分かった分かった…」




『ところで雪村さんリモートコントロールは?』

雪村「知らない」

『しらをきるんじゃない!』ゲシッ

雪村「知らねーよ!」ゲシッ

吹雪「おじゃましまーす。ごめんねー、おじさんケータイと間違って君の家のリモコン持って帰っちゃった。てへぺろ☆」

『白咲ー!あっついお茶一杯!』



―――
吹雪「あっつ!あつい!」


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