カムバック南沢


『もしかして南沢が転校したのは私のせいかもしれない』

神童「そうかもしれませんね」
『否定しない?』

三国「まぁお前だけのせいじゃない」

『三国…。でも二年間なんざわって呼んだりパシりにしたり食料庫にしたり最新機種のケータイぶっ壊したり…』

神童「…やっぱり先輩が原因な気が」

『だからちょっと謝ろうと思って。そしたら帰ってきてくれるかも!』

三国「メールか?」

『ううん。手紙』

三国「なんてアナログ…」

神童(この人素手でケータイ折るしなぁ…)

『これに書こうと思って』がさがさ

………。

三国「どうして和紙をじゃばらにした?」

『便箋持ってなくて…』照り照り

三国「照れるところじゃない」

神童「じゃあそれ下書きに使ってあとで別の便箋に書きましょう。便箋なら俺があげますから」

『…それ貰ったラブレターの便箋じゃなくて?』

神童「すでに書いてあるのにどうやって新しい内容を書けって言うんですか!」
三国「ラブレター貰ってること前提だな」


『とりあえずなんか書こう』ずりずりずり

神童(すずり…)
三国(果たし状って書きそう)

『あっもしかして血文字のほう良かった?!』
三国「怖いわ!」

『そうか…血は駄目だったんだ…』

三国「誰にやったんだ…」
『久遠監督に』

神童「監督可哀想」

三国「何書いたんだ?」

『うーんと、似顔絵』

三国「手紙でもない」

神童(血の似顔絵貰った久遠監督、さぞかし複雑だったろうな…)

『たしかこんな感じの…』さらさら

神童「わぁ上手いですね」

『じゃあ似顔絵描いて送ろうかな!』

三国「謝罪文どこ行った?」

『もういいんじゃないかな?』

南沢「よくない!」
『おかえりなんざわ』


―――
さんざんなんざわ


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