「決めた!!!!あたしボスの嫁になる!!!!!!」
「「はぁ!?!?!?」」
ある日お茶をしている時、突然友達1と友達2の前で言い出した。
突然のドッキリ発言に、友達1はカフェオレを吹き出し、友達2は口に運ぶ途中のケーキを落とした。
「あんた正気!?!?あの天下のザンザス様だょ!?!?!?」
友達1は机にコップを叩き付けると怒鳴った。
「そうだよ!!ヴァリアーの一番偉い人なんだよ!?!?」
友達2は手に持っていたフォークを食べかけのケーキに突き刺した。
「そ、そんなの分かってるもん!!!!」
「じゃなんで!!!!」
友達1が叫ぶ。
「彼氏くんとはうま「別れたよ、もう」
元カレは…あたしがボンゴレ本部に配属が決まった時に告白されて付き合い始めた。
最初はうまくいっていたけど、ここ1年は地方と本部ですれ違う事ばかりで、半年前にはフラれた。
そして丁度その頃ボス…いや、ヴァリアーのみんなと出会った。
ボンゴレ特殊暗殺部隊ヴァリアー…
あたしはその恐ろしい名前がついた所でまた雑務という名の下っ端の仕事が回って来た。
でも、どちらかと言うと若干うれしかった。
以前、本部でヴァリアーのボスを見た時、人目ぼれをしてしまったから…
暴君とは聞いているが、かっこいいのに替わりはない。
そんな事を考えていると、気がつけばルンルン気分でヴァリアーへと向かっていた。
しかし入口の門付近で、あたしの足がピタリと止まった。
目の前の建物は威圧のオーラを放っていた。
「本部のまゆさん…ですね??」
「はい」
SPらしき人は、証明書を見ると門を開いた。
「どうぞ」
あたしは一息つくと門の中へと足を進めた。
気が付くと、あたしがヴァリアーにきてもう7年目になっていた。
そして、役職も部下から幹部へと変わっていた。
「う゛ぉぉぉぉぃ!!!!まゆ!!!!!」
今日も朝からアホのロン毛カス鮫野郎ことスクアーロのうるさい一言からあたしの仕事の始まる。
「はい…何で…」
あたしが渋々みんなのいるリビングへ向かうと、そこはすでに戦場と化していた。
王子ことベルはナイフを投げ飛ばし、カエルをかぶったフランくんに刺している。
カス鮫ことスクアーロとムッツリ…レビィはボス・ザンザスの攻撃を受けている。
こんな状況を楽しんでいるのは、オカ…ルッス姉さんだけ……
みんな、あたしが来た時とは、見た目も随分変わっていた。
そしてボスの部屋に出入りする女の人の数も、年々減少し、今では全くなくなっていった。
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