最悪だ。
ボスの誕生日なのにあたしは10日、まさかの長期任務最終日。
9日の夜から一緒に居ようと密かに心に決めていたのに、レヴィと任務…
彼も相当落ち込むだろうなぁ。しかも(一応)彼女であるあたしと一緒なんだもん、可哀想なレヴィ。
「そんな事よりッ」
あまりのショックにボスの部屋に居た事忘れてた。いけないいけない…
「それ…あたししかダメなの?他の人は?」
「ハッ!!どいつも長期任務の帰りなのはテメェがよく知ってるだろ。テメェの脳みそはカスだな」
「カスじゃない……もん」
ちっくしょう…なんだよ。それが彼女に言う言葉か。あんたは誕生日あたしと一緒に居たくない訳?
知ってるよ。ボスもスクアーロもレヴィもほんの5時間前に帰って来たばっかりだし、ルッス姉さんももうすぐ任務だし、ベルとフランも9日しか帰って来ないし……
あたしの事心配してレヴィを無理矢理同行させてくれた事も。
でもね…でもね………
「はぁ…」
「何だ?」
「………どうせならボスとがよかったなぁって」
「ブハッ!!テメェもデカい口叩く様になったな、まゆ」
ボスはデスクの椅子から立ち上がると、あたしの方に近付いて来た。
「ななな、何よ!?!?」
「フッ」
あ。今…笑った。しかもボスにしてはすごい優しい顔で……
こういうとこすごく好きだなぁ、あたし。胸がキュンってする。
「うわっ!!何するの!!」
ボスに見とれている間に、あたしはボスの肩に担がれた。
「何だと?そんなもんセッ「ギャー!!明日から任務!!!!」
「知るかカス」
「自分勝手」
"…可愛い事するテメェが一番勝手だ"
愛がいっぱい
「まゆ、愛してる」
「ちょッ!!………あたしも愛してる」
「当たり前だ」
「10日楽しみにしててね。電話するから」
10日……
(ボス…ただいま)
(!!!!!!)
(やっぱり今日中に直接言いたくて頑張っちゃった…)
(ハッ!!カスだな)
(知ってるよ、HAPPY BIRTHDAYボス!!生まれて来てくれてありがとう)
2010/10/10
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