「とーるちゃん、彼女にフられたって本当?」

「ぎゃー!なまえちゃん誰から聞いたの!?」

「ママ!」

「姉ちゃん…っ!」

「とーるちゃん、かわいそうね。なまえがよしよししてあげる」

「なまえちゃんは優しいねえ」

「とーるちゃん元気になった?」

「…うーん、徹ちゃんまだ元気にならないな」

「どうしたら元気になるの?」

「なまえちゃんが、大きくなったら徹ちゃんと結婚するーって約束してくれたら、徹ちゃん元気になる」

「なまえととーるちゃんは三等親だから結婚できないのよ」

「大丈夫だよ、お役所に届け出なくても事実婚すればいいんだから」

「じじつこん?」

「うん。なまえちゃんは俺の内縁の妻になってね」

「浮気しない?」

「しないしない」

「じゃあいいよ」

「ほんと!?ありがとう!」

「ありがとうじゃねーよ及川ボゲ」

「痛っ!岩ちゃ痛っ」

「はじめちゃん!」

「なまえ、軽々しく将来の約束なんかしたらダメだ。しかもよりによってこんな男と」

「こんなって、岩ちゃんヒドイ!」

「黙れクソ及川。このクソロリコン野郎」

「好きになった子がたまたま幼かっただけ!他の幼女には興味ないよ!」

「胸張って言うなよ気持ち悪い…」

「岩ちゃんヒドイ!」

「そもそも伯父と姪は結婚できないからな。姉の子なんて殆ど自分の子どもみたいなもんだろ」

「…俺がもうちょい年食ってたらねー。そうも思えたのかもしれないけど。だってほら、なまえちゃん産まれたの小学生だったし?」

「なんの言い訳だよ」

「とにかく、俺はなまえちゃん結婚するし、なまえちゃんも俺と結婚するの!めでたしめでたし!」

「はぁ…なまえ、本当にこいつでいいのか?」

「うーん…」

「なまえちゃん悩んじゃうの!?」

「学校に好きなやつとかいないのか?」

「やだそんなのヤメテ!聞きたくない!」

「えー、うーん…なまえね、年下とか同年代に興味ないから、学校にはいないよ」

「学校、には…?ってことは学校以外ならいるの?それって俺のことだよね?」

「とーるちゃんも好きだよ」

「も」

「はじめちゃんも大好き!優しいしかっこいいもん。旦那さんははじめちゃんみたいな人がいいなー」

「おう、ありがとな」

「」

「あ、とーるちゃんが息してない」

「ほっとけ」

「うん」

「ちょっと岩ちゃん!この間男!」

「この場合その言葉はお前に跳ね返ってくるんじゃねーか?」

「はじめちゃん、まおとこってなーに?とーるちゃんまおとこなの?」

「そうだな、まあ大体そんな感じだ。あんまりいい言葉じゃないから覚えなくていいぞ」

「はーい」

「ううう、なまえちゃぁん…」

「なーに?どうしたの、とーるちゃん」

「なまえちゃん、俺のこと…嫌い?」

「とーるちゃん好きよ」

「岩ちゃんよりも?」

「うーん…」

「おい、そうだって言ってやれ。面倒になるぞ」

「でもねなまえね、嘘ついたらダメってママに言われてるの」

「」

「いいかなまえ、時にはつかなきゃいけない嘘もあるんだ。正直なことが首を絞める時だってある」

「そうなの?」

「そうだ。もちろん、嘘つきはいいことじゃねえけどな。もう少し大きくなればなまえにも分かるだろ」

「はじめちゃんは物知りねえ」

「まあなまえより少し長く生きてるからな」

「傷心の俺の前でイチャイチャしないでよ!なまえちゃんは俺のなんだから!」

「とーるちゃん、落ち着いてよ。なまえ、とーるちゃんのこともちゃんと大好きなんだから」

「徹ちゃんが一番大好きって言って」

「とーるちゃんが一番大好きよ」

「ほんと?」

「うん、本当」

「ほんとにほんとのほんと?」

「もー、本当だよ!あんまりしつこいと結婚してあげないんだから!」

「! なまえちゃん!!!」




「とーるちゃんは本当におばかだよねえ。はじめちゃんもそう思うでしょ?」

「ああ、まったくだ」

「なまえ、嘘つかないもん。最初っから本当のことしか言ってないのに。はじめちゃんは分かってくれてるのに、とーるちゃんは本当におばかだよねえ」

「…そんなとこが好きなんだろ?なまえも大概悪趣味だな」

「えへへ、だってダメダメでおばかなとーるちゃん、かわいいんだもん」

「…まあ。好みは人それぞれだしそこら辺の口出しはしないけどな、ただ、倫理的によろしくないってことは覚えとけよ」

「はーい」







猛くんのお姉ちゃん、もしくは従姉。
初HQ夢がこれか…。

140815