「いちにいさま、ひさしぶり!」 「鎬…鎬!?」 「うん、しのぎとうしろう、またあるじさまにおつかえできるよ!」 「鎬…もう会えないかと思ったよ」 「えへ、あるじさまがしのぎにもういちどせいをくれたんだよ。やさしくてすてきなあるじさまなの」 「あつい、ひのなかで、からだがとけていくのをかんじたの。じわじわと、じぶんがただのてつになるのがこわくて、しのぎはあるじさまたちにいっぱい、たすけてっておねがいしたの。でもしのぎのあるじさまはもういなくて、だからしのぎもそこにいくのかなっておもった。ただのてつになって、いしきもなにもなくなって、しんで、でもいまのあるじさまがおこしてくれたの。たすけてくれたの。だからしのぎは、あるじさまをおまもりするよ」 「あるじさま、おこまりなことがあったら、しのぎをけんじょうするといいよ。きっとゆるしてもらえるから」 「しのぎはたいせつにたいせつにされてきたんだよ。はこいりむすめ、なんだから。きらきらきれいなねどこをよういしてね」 |