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4月21日

………うーん…。
やっぱり思い返すと荒垣先輩イケメン・イケボだったわぁ〜
やっぱりミーハー精神は残ってるなー…
怖かったけど。恐かったけど。
あれで一個上なんだよね。
私の中身的には荒垣先輩は年下だけど、なんか自分が精神年齢変わってないから気楽だなぁー…
湊君以外の人とはあまり遊んだりとかして交友は深めなかったから前と同じような当たり障りない感じだし。



ま、どーでもいいけど。



そーいや昨日会っちゃったけど、今日明日は勧誘まだ来ないだろうなぁ。
ベルベットルームには行けたけど、ペルソナまだ使った事無いし。
最初のペルソナってやっぱりオルフェウスかな…
なんだろ、楽しみ。
ムフフなんて内心ウキウキしていると、湊く、じゃなかった。湊が来た。

「おはよ。晴。」
「あ、湊おはよー。あぁそうだ湊、ごめん。今日先に帰ってもらってもいい?」
「…なんで?」
「友達のお見舞いに行きたいなーと。」
そろそろメールしても余り返事が返ってこない風花のお見舞いっていうか様子見に行きたいんだよね。
あの子自分の中に抱え込んじゃうからなぁ…
クラス変わってからも連絡とってるのは風花だけだし、ほっとけないんですよ。

なんてダラダラと湊に説明していると、自分も行くとか言いやがりましたよ。
君達の出会いってもうちょっと後だった気がするんですけど。
ま、いっか。
仲良くしてくれや。






放課後

鳥海先生のさっくりとしたHRも終わって荷物をまとめてさぁ、風花の家に凸しに行くぞー!と意気込んでいたら、教室で湊にゆかりちゃんが話しかけにいっていた。
でもすぐに会話が終わってしまったようで、空気を読んだかのようにガラッと勢いよく教室のドアが開いて一人の女子生徒が顔をのぞかせた。

ってあれ生徒会長さん基桐条先輩じゃん。

「有里、岳羽ちょっといいか。今日帰ったらラウンジに集合してくれ。全員に伝える事がある。詳しい説明はその時にな。じゃあ、伝えたぞ。」

言うだけ言って去っていってしまった。
行動素早いなぁー
湊も顔呆けてるし。…無表情だけど。

「…速い。」
「私たちと違って、忙しいんでしょ?生徒会とか、そういうのでさ。」
「え…あれ?ゆかりッチって…桐条先輩のこと嫌い?」
「別に…嫌いじゃないけど。」

そんなにゆかりちゃんって桐条先輩の事嫌ってたっけか?
全然覚えてないなぁ…
顔はなんとなく覚えてるし、ストーリーも穴だらけだけど覚えてる。
けど、やっぱり色々難しいんだよねぇ。
そうこうしているうちに帰る方へ話がまとまったのか、ガタガタと椅子を引きながら立ち上がって荷物を持った湊がこちらへ歩いてきた。

「帰ろ。晴。」
「ん。ってか、私の用事時間掛かると思うから先に帰っていいよ?」
「やだ。」

やだって言う湊めっちゃかぁいい!
なにあれ悶える。

「でも、生徒会長さんが用事あるっていってたじゃん?」
「少しくらい遅くなっても大丈夫。」
「いやいや、有里そりゃまじーだろ。」
「私もまずいと思う。」
「ほら、二人がこう言ってるんだし、ね?また明日。」
「……………分かった…。」



すんごい不服そうな湊を引き連れて帰って行った3人を校門で見送り、私は1人で風花の家を目指した。





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