女体化エロ注意

 黒いインナーを上へ押しやると、清楚なブラジャーに包まれた胸が現れた。俺が思わずごくりと喉を鳴らすと、レッドは顔を真っ赤にした。薄く色付く口をキュッと結んで、そっぽを向く。照れているのか、かわいい。
後ろにあるホックを外すと、自由になった胸が大きくたゆんと揺れた――幼なじみだというのに、知らなかった。レッドの胸は、巨乳だった。滑らかで白い肌。ベットに横になっているのに流れることなく、たまらなく美味しそうな丸みを描いている。ピンク色をした乳首が、外気にさらされて少し主張をしている。見たことの無い、豊満で美しい胸が目の前に顕にされていた。俺は思わず、口付ける。

「やっ」

レッドが目をぎゅっと瞑り、ぴくんと胸を揺らす。いつもの無愛想からは考えられない、高く上ずった、甘い声だ。薄く開かれた唇から、官能的で甘い吐息が漏れる。思わず下半身がずくりと疼く。

「敏感なんだな、レッド」
「分から、ない……こんなこと、したこと、ないっ」

――もっと鳴かせたくなった。
全体を包み込むように指を這わせ、やわやわと揉みしだく。包みきれない胸がとろとろと形を変える。時折ねっとりと舌を這わせ、ねぶるように入念に胸を愛撫する。レッドは堪え切れずに段々と喘ぎ声を漏らしはじめる。やがて中心がつんと赤く熟し、ぴくぴくと快感に震えだした。唾液に塗れ、赤く艶やかに色付く胸は、本当の果実のようだった。きゅっと摘むと、面白いほどに背筋を反らす。

「感じてるのか?レッド」
「あっ、あぁっ!や、やだぁ、グリーンっ」

強情にもふるふると頭を振るレッドが、堪らなくかわいい。いやらしい。今までに感じたことが無いほど、欲情した。
胸に舌を這わせながら、そっと下半身に手を伸ばしてやる。

「……グリーン?!どこ、触って」

制止を計るレッドを、愛撫して軽く往なす。その間に片手でベルトを外し、細いスキニージーンズを降ろす。ブラジャーと揃いの小さなパンツの中へ、手を潜り込ませた。
くちゅりと、淫らな水温がした。

「濡れてるぜ」
「う、やぁあ」

レッドは羞恥のあまりか、真っ赤な瞳を潤わせていた。

「レッド」

名前を読んで、そっと目尻に口付ける。レッドは少し肩を揺らして、揺らぐ視線を俺に合わせた。

「レッド、俺に抱かれんの、嫌か?」

レッドは躊躇ったように視線を狼狽わせる。一度、はぁっと熱く吐息を吐いた。

「……いや、じゃ、ない」

レッドは擦れそうに小さな声で、そう漏らした。その顔は、今まで俺が幼なじみだと思って接してきたレッドとは別人だった。美しく熟した、女性の顔をしたレッドがそこにいた。
 あまりにも俺がレッドを見つめていたせいか。レッドは少しいつものような無愛想をちらつかせる。しかし、隠しきれない色の交じった、そそる表情だ。そうしてレッドは、そのしなやかな腕を俺の首へ回す。やんわりと力がこもり、レッドの柔らかな胸が、俺へと押しつけられる。期待と緊張に早鐘を打つ心音が重なる。俺はシーツとレッドの間に手を滑らせ、絹のような髪を梳きながら頭を軽く持ち上げた。そして静かに、唇を――





「…………何してるの、グリーン」

目を開くと、レッドが相変わらずの無愛想で俺を見ていた。

「――――――えっ?」

咄嗟に起き上がる。
見回した部屋は、マサラタウンの実家で、俺はベッドの上にいた。
ベッドに浅く腰掛けて俺を覗くレッドは服を着ていて、幼なじみの―――男だった。女ではない、豊満で柔らかい胸もしなやかな身体も無い。まぁ男かよとツッコミを入れたくなるくらいに細い身体ではあるが、俺の前にいるレッドは間違いなく男だった。
つまり、さっきのは

「夢かよ……」

最悪だ。俺は、幼なじみの男を女として抱く夢を見ていたわけだ。

「……何が」
「何でもねぇよ……」

がっくりとうなだれる俺に、レッドは首を傾げた。罪悪感が湧いた。
――しかし、凄い夢だった。違和感を抱かないほど、夢のなかのレッドは現実のレッドとそっくりだった。顔とか、声とか。もしもレッドが女だったら、あんな風なんじゃないかと素直に思える姿だった。早くも罪悪感が薄れ始める――どうなんだろうか。このレッドは男だけれど、夢のように可愛がってやったら、ああやっていじらしくよがってくれるのだろうか。涙を浮かべて俺を求めるだろうか。純粋に興味が湧いた。中々に強い好奇心だった。目の前にいるのが、幼なじみの男だということは気にならなかった。それだけ夢のなかのレッドは、欲情に値する姿だったのだ。

「……グリーン、どうかし、」

 襟を引き寄せて、薄く開かれた唇に舌をねじ込む。そういえば、夢のなかではレッドにキスしていなかったな。勿体ない。その分、たっぷりと味わってやっていいだろう。
ぐるりと反転様にレッドを引き倒し、上に多いかぶさるようにしてベッドに押しつける。何度も角度を変えて口内を貪った。息継ぎも曖昧なレッドの唇が呼吸を求める度舌を絡めとる。抵抗を計る腕も唇もあまりに弱々しい。どうやらこのレッドも、こういった行為に慣れていないようだ。俺は上機嫌に口付けを深いものにしていく。
やがて少しずつ漏れ始める声色に、俺は夢の続きを見る。とどまりを見せようとしない熱い疼きに、身を焼いた。





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