マドンナ | ナノ




「Oh- まだ痛むぜ・・・」
「かすがの蹴りくらったんだって?ご愁傷様」
「ん?知り合いか、佐助」
「幼なじみってやつだよ」

やれやれ、と言った風に肩を竦める佐助を横目で見て、政宗は舌打ちをした。

「violentな女だぜ」
「かすがは名前大好きだからな」
「大好き、ねえ・・・」

政宗は頬杖を付いて先ほどの出来事を思い返した、佐助の幼なじみのかすがという女に蹴られて意識を失ってしまい、気が付いたら教室の自分の机に突っ伏していた。元親が運んでくれたらしい、友よ美しき友情であるがどういう運び方をしたんだ、恐ろしくて聞けないが

「かすがは、解り易く言うと 幸村と佐助みたいなもんだ、名前の保護者がかすがって感じだな」
「なるほどつまり某がかすが殿で佐助が名前殿なのだな」
「旦那、それ逆だから!わざとだよね?そうだと言って」

オカンと言われている佐助と、さっきからお菓子を手当たり次第に食べている幸村。かすがと名前とは少し違う気がするが、保護者と言う面では同じのようだ。幼なじみって似るのか?

「Hey 元親」
「お、どうした?」
「名前の情報を洗いざらい吐け」

何故か名前は元親に懐いている、見た感じ前から知り合いのようだし名前に近寄るなら元親がいた方が何かと早いと思われた。

「おっと?竜の旦那、珍しく積極的だね」
「Ha!俺はいつでも物事は本気で取り組むtypeだぜ」
「(嘘つけ)」
「洗いざらいって言われてもなぁ・・・」
「そんなにprivateに突っ込まなくて良いぜ、それは自分で聞き出すからな」
「誕生日とかか?」
「そうだな、他人が知っててもおかしくない程度に」
「(誕生日とか普通知らないでしょ)」

成績は優秀なのにこういう時は馬鹿な政宗に、佐助は内心突っ込みながらも、珍しく恋愛面において真剣な政宗にほっとしていた。