学園BASARA | ナノ




「ま、間に合った・・・」

教室に滑り込むように入った瞬間、おめでとうと言うようにHR開始のチャイムが鳴った。

「真田くんありがとう、お陰で間に「OH!honey!何で真田の野郎と登校してきてんだ?mailすれば俺が迎えに」

朝から伊達政宗は元気一杯だ、テンションに着いて行けないから無視はするものの、席が隣だから意味が無い。

「Good morning!無視は酷いぜhoney」
「はいはい、ぐっもーにん」
「おはようございまする、政宗殿」
「あ、真田君。お礼に購買で何か買おうと思うんだけど、好きなパンとかってある?」
「ぬあっ!女子に奢ってもらうなど・・・!」

詰め寄る伊達政宗をひじで突きながら、真田君に話しかけると真田君は顔を真っ赤にしていた。どこまでも恥ずかしがり屋のようだ、いや、初と言うのか。現代の高校生には珍しいタイプだと思う。

「旦那の好きなのはあんぱんだよ」

ニコッと効果音が付きそうな笑顔で言ってきたのは、前の席の子だった。「女の子と仲良くなるなんて、旦那にしては珍しいね」なんて言いながら、嬉しそうな笑顔だ。

「えっと、あの・・・」
「猿飛佐助、よろしくね名前ちゃん」
「よ、よろしくね佐助君?」
「おいおい猿!俺のkittyに気安く話かけんなよ」
「うるさい伊達政宗」

何で俺はfull nameなんだ!と相変わらずのオーバーリアクションで、額に手を当てる伊達政宗。

「んじゃあ、お昼にあんぱん買ってくるね」
「旦那、名前ちゃんに何かしてあげたの?」
「そそそそそ某は・・・!は、破廉恥でござるうううう」
「真田君に、自転車乗せてもらったの」
「へえ、旦那がねえ」
「Stop!名前、それはお前がbackに・・・」
「うん2人乗り」
「Noooooooooooo!!」
「テンション高いね伊達政宗」
「竜の旦那にそういう態度取れる名前ちゃんって凄いよね」

騒がしい伊達政宗をよそに、片倉先生が入ってきた事により、HRが始まった。