主人公×足立
「ねぇ、君はさ。どうして僕なんかと付き合うの」
猫背の大人は、覇気もないといった顔で尋ねた。
「足立さんは、いつも同じことを聞きますね」
整った顔の青年は、少し困った顔をする。
「何度聞いたって答えは同じですよ」
それから、とても真っ直ぐに眼前の大人を見詰めた。
「どうしようもなく、あなたが好きだからです」
大人はその視線から逃げるように顔を背け、
ため息を一つだけ落とした。
噛み合わない視線
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