主人公×足立(P4)





「足立さん。俺は貴方が唯一の人、だなんて思いません。貴方がそう思うのと同じように」

「突然何を言い出すの」

「別に、貴方じゃなくってもいいですし、貴方がいなくなってもいいんです。あ、死んで、って意味じゃないですよ。別れって意味です。ただ貴方が今目の前にいて、そして俺の心を揺さぶっているそれだけのこと。明日や昨日は関係ないんです。もちろん貴方の意思も。俺が貴方を好いているだけです。とてもわかりやすい、シンプルでしょう?」

「まあ確かにシンプルな考えではあるけれど――それを口にしちゃう君は、間違いなくシンプルじゃあないよね」

「そうですか?」

「うん。正直面倒だよ」

「えー、なんでですか? 宣言することほどわかりやすいものはないのに…」

「もう少し大人になりなよね」

「足立さんに言われた!」

「君ねぇ……」



明確な不明瞭域


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