鉢屋×富松×鉢屋





先輩好きです、付き合って下さい!

二つ下の後輩の富松作兵衛に呼び出され、何事かと思えば顔を真っ赤にしてそう告げられた。


これは、あれか。
俗に言う告白、と言う奴か。

私より小さな背中をしゃきりと伸ばし、真っ直ぐこちらを見詰める姿は真摯で、嘘を吐いているようにも見えない。

大体、この子は嘘を吐くタイプではないし。
衆道に走るようにも見えなかったが。


健気にも真っ赤になっている彼を見ればとても愛しく思え、私は何の気なしに返答していた。

「私でよければ」

言葉を理解するのに時間が要ったらしく何度か目を瞬かせ、理解したらしたで信じられないと言うように目を見開いて。

ああ、この子は可愛いな。

私は彼とは大した付き合いもなかったけど、どうやら好きになれそうだ。



純と不純

きっかけなんてその程度!


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