きり丸→土井
※年齢操作





いつからだろう。
あなたのことを目で追うようになったのは。
ただの家族、なんかじゃ飽き足らなくなったのは。


求めて、焦がれて、胸が苦しくなって。
何度も何度も手を伸ばしそうになって。


だけど、その温もりに触れることも躊躇われて。
握り締めた拳の白さが、俺を嗤っているようだった。



俺の目線は随分あなたに近づいた。
けれど、心の距離はちっとも埋まらない。

どんどん遠くなる。


そうして寂しそうに歪むあなたの顔に、安心してるんだ。


空しい、空しい、下らない。

こんな汚い気持ちが、なくなればいいのに。


ただ真っ直ぐ、あなたを見詰めていた頃に戻ることができればいいのに。


それは叶わないことなのだけれども。



幼き憧憬を、冷えた拳に刻み付ける



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