鉢屋
人の顔を真似るのが好きだった。
大した理由なんてのはなく、言うなれば極端な完璧主義。
一度隠してしまったものはやすやすと見せるのも詰まらないし、また、いかにうまく模せるかにも熱中したからだ。
それが私のすべてであり、誇りでもある。
そこに意味などないのだ。
鉢屋三郎という生物は、そういうものなのだ。そう決められている。
いかに自分の首を絞めようとも、最期まで演じてやる。
皆様が望むのならば、それが鉢屋三郎の存在理由になるのです。
一向に虚無
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