鉢屋の見分け方

〜久々知の場合〜

「「やあ、兵助」」

「あ、三郎と雷蔵。……」

「どうしたんだい」

「わかった。こっちが三郎だな」

「……なんでわかったんだよ」

「三郎の方が腰が細いから」

「どこ見てるんだ、気持ち悪い」

「あー、三郎全体的に細いもんね」

「雷蔵まで!」

「そうなんだよ。一番わかりやすいのが腰なんだ。エロいから」

「もーこいつヤダ」


体格の違いで見分ける。
身長はほとんど一緒(若干三郎が低い)だけど全体的に三郎の方が細い。肉がない上に手首とか足首とか腰とかが細い。薄い。
雷蔵は中肉中背。骨格は結構しっかりタイプ。


〜雷蔵の場合〜
自分以外の変装時は気づかない。気にしない。
(気づいて欲しいから鉢屋は雷蔵の変装をしるってのもいい)


〜竹谷の場合〜


「おーい、三郎」

「……なんで私だとわかった?」

「なんでって、……におい?」

「さすが野性的。…ってどんだけ遠くからわかるんだよ。結構距離あったろ」

「いや、三郎って独特のにおいだからさ、結構遠くからでもわかるんだよ」

「やめてくれ、その言い方。私がくさいみたいじゃないか」

「むしろいいにおいだと思うぜ。化粧品かなにかか?」

「だと思うけど。えー、ハチザにいいにおいとか思われたくない」

「失礼だな、おい」

「それに、においがするなんて、忍びとしてもよろしくない」

「だな」

「化粧道具を変えてみるかな」

「あー、そうだなァ(好きなんだけどなー、三郎のにおい)」

においで見分ける(嗅ぎ分ける)。暴君あたりもできそう。
ちなみに竹谷は獣くさい。



〜尾浜の場合〜


「隙ありっ!」

「っひぁッ!」

「あ、鉢屋だー」

「か、勘右衛門! いきなり背中を触るな!」

「だって雷蔵かどっちかわかんなかったからさー。鉢屋の方が敏感だから、つい、ね」

「だ、だからって、背中はダメだ」

「鉢屋耳真っ赤ー」

「うるさい! ばか!」

「ねねね、ほかどこ弱いの? 耳は? 脇は? 首筋は?」

「も、近寄んなって! あ、やめッ…ふ、ぁ」

「あ、全部弱いの? 鉢屋かわいー」

触って見分ける。
鉢屋はくすぐったがり。脇とか背中とか、異常にくすぐったがる。それを面白がる尾浜。タチが悪い。
ちなみに尾浜の「かわいー」には深い意味はない。なんでもかわいいっていう。女子。
雷蔵はあんまりくすぐったがらない。



〜七松の場合〜


「お前、不破か? 鉢屋か?」

「げっ、な、七松先輩…」

「鉢屋だな! よし、一緒に遊ぶぞ!」

「なんでそうなるんですか!」

「よーし、とりあえず裏裏山に行くぞ!」

「今から!? 私委員会あるんですけどーっ!?」

「いけいけどんどーん!」


反応の違いで(本能的に)見分ける。
雷蔵の場合だと「不破か鉢屋か?」で「……(驚いてる)。こんにちは、七松先輩」と若干怯むものの、にこやかに返答する。三郎は慌てすぎ。
小平太の中で、雷蔵と三郎の違いは「遊べるか、遊べないか」この程度。
雷蔵相手だとそこまで遊べないと認識してるが、鉢屋は遊べる相手。このことからも三郎は小平太がトラウマで、だからテンパってしまうので余計見分けられて・・・の悪循環。雷蔵は被害が少ないからこその冷静な対応。被害者は鉢屋と竹谷。



〜仙蔵の場合〜


「あ、立花先輩」

「お前は……鉢屋か」

「なんで、わかったんですか」

「五年生にもなって、他人に答えを求めるな。みっともないぞ。……まあ、いい。端的にいえば、所作の違い、だな」

「所作、ですか」

「ああ。姿形・声は似せられても、長年培われた所作までは隠しきれない。あらゆる者に化けるお前は所作の至るところに不自然な機敏さが見られる。単純な性格もあるのだろうが」

「雷蔵のしぐさは研究してるんですがね」

「よく観察せねば気づかんときもある。が、やはりお前は几帳面なのだろう。根本的に不破に成り切れていない」

「なるほど。さすがは立花先輩。よく観察されている。勉強になりました。まだまだ学ぶことは多いですね」

「ほどほどにしておけよ。自分を見失うぞ」

仕草で見分ける。一番正しい方法。
アニメでも折り紙の折り方に差が出ていて、大雑把な雷蔵もだけど、きちっと折る鉢屋は結構几帳面な性格と思われる。本当の顔は?の段でも几帳面っぽかったし。
本気の変装中はしぐさにも相当気遣うけど、気遣いすぎて不自然とか。


12.06.09 12

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