千歳×ユウジ
*ちとユウバレンタインの続き





「なー、千歳」

「どげんしたね、ユウジ」

「一昨日、何の日か知ってる?」

「一昨日? さあ」

「アホ! 少しは考える振りしろや」

「?? …あ、もしかしてユウジの誕生日とか?」

「……本気で言ってるん、それ」

「……あれ、違った? …一昨日、一昨日ね。なぁユウジ、一つだけヒントがほしいばい」

「(こいつ、ホンマどついたろか…!)……はぁ。なんや」

「一昨日って何月何日?」

「……え、そこから? ないわー」

「なぁ、ヒント」

「ヒントちゃうし、むしろ答えやしな。…3月14日」

「……んー。…あ、ホワイトデーか」

「気づくん遅いわ」

「で、それがどげんしたと?」

「……はぁ〜〜〜あ」

「? なんでそげん深いため息吐くと?」

「俺なんでこんなやつと付き合ってるんやろうなぁ。もう別れた方がいいんちゃうかなぁ…。こんな薄情なやつ…」

「なんね、それ。不動峰の伊武の真似?」

「ちゃうし。…お前、一ヶ月前、なんて言うた?」

「一ヶ月前? なんか言った?」

「あー、もう!! ホンマ最低やな! ホワイトデーはお返しする、ゆうたやろ!」

「………。……あぁ〜あ、そう言えば言った気がするばい」

「少しは悪びれろ! お前、なんなんホンマ…」

「あー、ごめん、ユウジ。明日なんか買いに行こ? だからそげん泣かんと」

「そーいう問題ちゃうねん! アホ、千歳のアホ! 守る気のない約束なんか最初からすんな!」

「だから、明日買いに行こうって言うて…」

「明日はホワイトデーちゃうねん! ホワイトデーはもう終わってん! せやからもうなんもいらへん。もー千歳なんか知らんっ」

「あ、ユウジ……。……ふー。。なんであげん怒っとっと? よくわからんやつばい。ま、ほっといたらそのうち忘れるやろ」


最低な男
120316


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