千歳×ユウジ
(Saint Valentine's Day!)





「……オイコラ」

「あ、ユウジ。久し振りたい、元気しとった?」

「なぁにが久し振り、や! お前どんだけ休んどんねん!」

「ん〜、十日くらいかな?」

「二週間やボケ! 電話も出えへん、メールも返さん。アホかっちゅーねん」

「……ユウジは何をそげん怒っとっと?」

「知らん! わからへんボケ野郎なんかに、もうあげるチョコ残っとらへんわ!」

「……チョコ? あ、バレンタイン?」

「……もうとっくに過ぎたわ、アホ」

「俺にくれようとしとった?」

「……自分で食ったわ」

「手づくり?」

「当たり前やろ」

「……ユウジ」

「……知らん。もう千歳とは口利いたらへん」

「なぁ、これから俺の部屋行かんね? チョコ作って」

「……もうバレンタイン過ぎたもん」

「そんな拗ねんと。俺、ユウジのチョコほしか、なぁ」

「……」

「ちゃんとホワイトデーはお返しすったい。だけん」

「……しゃーないなぁ。じゃあ、今から材料買って俺ん家行くぞ」

「え、俺の部屋じゃなかと?」

「お前の部屋、どうせお菓子作りできひんやろ。片手鍋一個しかなかった」

「うん。お湯が沸かせればいいけんね。じゃあ親御さんに挨拶せんといけんね」

「なんでそんな嬉しそうやねん、アホ。……つか今日誰もおらへんわ」

「え、じゃあ二人きり?」

「変な想像すんな、ボケ」

「しとるんはユウジたい。顔赤かよ」

「うっさい、もう黙っとけ!」

二週遅れのバレンタイン

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