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サバゲーA






そして今回するサバゲーのルールを園子が皆の前で説明した。

戦闘エリアは庭全体。
水道は真ん中と四つ角の五箇所に設置。
身体の一部が濡れたらアウト。
制限時間は一時間。
どちらかのチームが全滅したら終わり。
最後まで残ってた人数の多い方が勝ち。撃たれたら誰が誰に撃たれたか、阿笠博士がアナウンスで伝える。

十分後に戦闘開始。それまでは作戦を練る時間となる。


『皆、準備は出来たかの? スタートじゃ!』

博士の合図とともに八人はチームごとに指定された場所に向かう。今から十分はそこで待機になる。

「(こっちは安室さんがいるとはいえ、女の子三人だよ!? それにあっちの女の子蘭ちゃんだし! コナン君麻酔銃撃ったりしてこないよね!?)」

「こっちの方が性別的に不利かもしれないな」
「大丈夫よ。ここうちの別荘なんだから。はいこれ地図」
「地図がある分有利ですね。相手は運動神経の良い人物ばかり。恐らく十分後すぐに仕掛けてくるでしょう」
「蘭や真さんと違うチームなんて今更だけど恐ろしいって思えてきた……」
「じゃあどうする? 分かれて行動するか?」
「そうですね……。名前さんはどう思います?」

考えてはいたものの急に話を振られ焦る名前。うーんと唸った後に出てきた案を皆に告げる。

「とりあえず二手に分かれます。その時に園子ちゃんの方へ京極さんを引きつけて、安室さんか世良ちゃんの方には蘭ちゃんを引きつけた方がいいと思います」
「えぇ!? 真さん相手なんて私じゃ無理!」
「大丈夫! 多分」
「多分!?」
「運動神経の良い蘭ちゃんの相手は私じゃ厳しいと思うので、二人のどちらかにお任せしたいです。恐らく沖矢さんとコナン君はアタッカーとしては来ないんじゃないかなと思います」

ペラペラと敵チームの行動を予想する名前に世良と安室は驚きながらも、納得したように頷いた。ペアは名前と安室、園子と世良になり蘭を引きつける役は世良になった。

「これは負けられませんね」
「よし! 絶対勝つわよー!」
「おー! ドキドキしてきた」
「がんばろうな!」


そして戦闘開始合図の音が鳴り響く。ガサガサと走ってくる音がチームの耳に届く。


ーーーーピューッ! ピュッ!

水が遠くから飛んで来た。蘭と京極が凄まじいスピードで近付く。
近くで二手に分かれ身を隠していた名前達は、園子と世良だけが動き蘭達の注意を引きつける。

「こっちだよ!」
「蘭! 真さん!撃てるもんなら撃ってみなさい」
「逃がさないわよー!」
「逃げても無駄です!」

四人が去ったのを確認し、安室は名前に声をかけた。

「……上手くいきましたかね」
「良かった」
「安心するのはまだ早いですよ、名前さん。他の二人は園子さん達が逃げる場所を予想して待っている可能性があります」
「じゃあ私達も早く行かないと!」
「そうですね。二人が向かったのは恐らくこの辺り。別の道から向かいましょう」

二人は地図を出し向かうルートを決めた。一方、園子と世良ペアは攻撃を上手くかわしながら大きな茂みに隠れた。しかし追いかけてくるのは京極だけだった。

「あれ? 真さんだけ?」
「蘭ちゃんはどこに行ったんだ? まさか何処かに隠れて……」
「そういえば蘭、方向音痴だったわ」
「……そうか」

「いるのは分かっています。出てきて下さい園子さん」

園子と世良は顔を見合わせこくりと頷いた。そして園子だけが草の茂みから姿を現し、京極と数メートル離れた正面に立つ。

「勝負よ! 真さん」
「行きます! ハッ……!(今日の園子さんの上服は白。水を掛けると中が透けてしまう)」
「?(どうしたのかしら真さん。でも固まってるならチャンスだわ)」

ピューッ! バシャッ。

「……っ、やはり園子さんを撃つなんて、できま、せん」

『京極君は園子君に撃たれたぞー』

園子に撃たれ、京極は倒れた。世良はすぐに園子の元へ向かおうとしたが、気配を感じ身を隠した。

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