「淳弘!俺との約束忘れちゃったのぉ!?」


「…覚えてる」


「じゃあ、あのさっきの手はなぁに!?」



「……………わりぃ」





そう言って佐田が顔を俯かせれば、金木はしょうがないなぁとでも言ったように顔を緩ませた。





「いい?淳弘。淳弘から手を出したら淳弘の責任になるんだからね?あくまでも相手が仕掛けてきたら、返すんだよ。そうしたら僕がどうにでもしてあげるからさ」




淳弘はいい子だからできるよね?







それはそれは、素晴らしい笑顔だった。


言うなれば、否を是に変えてしまう程の威力。






――周囲はつくづく思った。

金木を敵に回してはいけない。

佐田<金木だと。




佐田はといえば、少し金木の絶対的なオーラに圧倒されながらも「おぅ…」と返事した。


それに金木は満足すると、背の高い佐田の頭を背伸びしながら撫でた。




少し、異様な光景だった。






「………あ。
おい!てめぇら!俺ら無視してんじゃねぇぞ!!」


「ナメてんのか!?」






 



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