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「――だーかーらぁ!!さわんなってば!やめろ!」
「ふふっ。そう言われてもムーリ」
「おとなしく俺に任せてれば全てどうでもよくなる」
「気持ち良くさせてあげるよ?」
「人の話聞け!俺は――」
「――取り込み中悪いが、ここは公衆の目前だ。邪魔になる。移動しろ」
「あ…、静紀。そ、そうだな。目立つし移動しよう」
「確かにジロジロうざいしー」
「チッ。胸糞悪い」
「いい気分でもありませんしね」
「皆、すまない。迷惑をかけた」
そう言ったのを皮切りに、ヤツラはどっかへ去って行った。
一部なんか嫌なこと言ってたけど。ちなみに、先程の4人の順番は変わってない。
変わったヤツラだ。
…まぁお察しの通り、途中で仲裁し最後に謝罪してったのが永瀬だ。
永瀬 静紀。
彼は香川の同室者であり、このメンバーきっての真面目人。
そしてその容姿は見とれるくらいの美形だが、その真面目人ぷり故にもてはやされないという、俺とはまた違った特殊ケースの男。
加えて、冷徹とも思える無表情。誰も永瀬の笑ったとこを見たことがないみたい。
――でも、いいやつなんだろうね。永瀬は。
ああやって配慮してるわけだし。気配りも出来そう。
まぁほんとのところは知らない。同じ学年だけど、関わりないから。
…もしかしたら、永瀬も実は部屋で香川にべったりかもねー。
ふはは。
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