「どういうことだ…」


「だから、なんなのよ。“陽介”ったら、起こしに行ったらもう起きてるし、なんか玄関の方に寝間着のまま行こうとするし。なに、寝ぼけてるの?」


あー…そういえば、主人公ってなんだか寝坊助ヤローだったな。

何度どうして起こしにくるのがかわいい萌え系妹じゃなくて、母さんなんだと思ったことか。

あれはすげー悲しかったな。

それに母さんってば出る度、俺に毒はいてくんだもん。




――っと、ちげぇ。


寝間着ってなんのことって話さ。
俺、制服だった気がするんだけど。


自分の全身を見るために下を向くと、そこにはまさに寝間着な自分がいた。

ただ、それが俺の寝間着じゃないってだけで。


俺はゆるだるな上下スエットじゃなくて、上はTシャツに下はハーフのジャージと決まってるんだ。


全く。

一体誰のなんだ……って、あれれ?


すごくサラッと流してたけど、今俺なぜに“陽介”を“主人公”に変換したんだ。


…いや、うんわかった。今気づいた。





“陽介”って『ドキラス』(ドキめきラストラバーの略)の主人公のデフォ名じゃん。




 



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