――そのあと呆然と家に帰れば、案の定母さんの雷が直撃した。

だけど苦にはならず、というか気にならず。


俺はずっとずっとあの光景を思い浮かべていた。

寝ても覚めてもあの場面。


胸はきしきしと痛み続ける。







――そんな日々を送り続けてしばらく。

俺に衝撃が襲った。





…あの時の彼が、学校にいたから。





ほんの一瞬の出来事だったけど、しっかりと焼き付いてる。

見間違いなんかじゃない。









――俺は思った。


これは運命だ。

あの日のことも全て運命なんだ。





そう、これは運命。




強いてあげるならあの日あの時がきっかけだとは思うけども。

きっかけだなんて、意味を成さない。
むしろ安っぽい。




それは運命だった。







…だなんて、恥ずかしくて言えなかった。

だから俺は適当な理由を付ける。

もちろん稚拙なそれに彼は騙されてくれないけど。





 



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テーマ「人外ファンタジー」
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