「――で、聞いてる?」
「……あは、いや、当たり前じゃないっすかぁ〜。旦那ぁ」
「ふぅん…。じゃあ復唱してみて」
「…」
「一字一句間違えずに」
…鬼畜!
なにこの人!めっさ笑顔で言ってるけど、言ってること鬼畜だよ!?
やばいヨーばれるヨー。
ぶっちゃけ聞いてなかったことばれるヨー。
「…この世は俗物とそうでないかの二通りに分類され、人類は常に俗物が蔓延しそれ故の今があり、つまりは現代においても人は欲深くいることにより人類は発展を続けうんたらかんたら
……という話でしょうか?」
「うん。一字一句違うね」
「ひぃ!」
オーラが、オーラが一般人じゃあ出せないくらい黒い!
誰だこの人を腹黒って言ったヤツは!
むしろ前面にもろ出してるよ!腹黒どころか全黒だし!!
「僕はね、馬鹿は面白くていいと思うけど、バカは嫌いなんだ」
「え、違いがわからな」
「君はバカ?」
「いえ、馬鹿です」
って、違うよ俺!
俺は馬鹿じゃないよ。人間だ。
というよりなぜに会話が成立してるの!?
活字表現だったらわかるかもだけど、言葉のキャッチボールじゃあ理解できないレベルだし。