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――扉を開けると、そこは寮監室であった。
「あ、しくった。表現がなんの捻りもない」
俺、国語苦手だからなぁ。
韻とか踏めないタイプです。
「?沙依誰と話てんだ?」
「ん〜ん。なんでもないよ。強いて言うなら、セニョリータかな」
「なんかよくわかんないけど、沙依カッコイイな!」
無邪気受けカワユス。
君はなにも知らなくていいんだよ。
――なんてったって、萌え要員だからね!
「…そろそろいいか?」
「あ、サーセン」
うっかりうっかり。
寮監さんを忘れていた。
そういえば、ここ雪ぐ…寮監室でしたね。
ってか、寮監さんめっさいい声!低音エロボイス!
なんだかキュンてきました。
――っと、俺が流されてどないすんねん!
つい不慣れな関西弁が出てもーたがな!!
「…コフッ、ン。すみません。編入生のカードキーもらいにきたんですが」
「(古墳?)ああ、わかった。そこでちょい待ってろ」
そう言って、寮監さんは別の部屋に入って行った。
それにしても、
やっぱりここまでも王道なんだよね。
低音エロボイスに反して美人で、寮監さんの顔のいいこといいこと。
濃い茶色の髪を横に流して結んでるとことか、性別の垣根を超えて見えます。
…口調は男前だけどね。
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