お名前と王道くん

 



そして、委員会決めやらなんやは明日なー。と言いながらそそくさと出てった篠っち。


ありゃ絶対逃げた。

俺の秘められしなにかが告げている。



あ〜あ…。


せっかく傍観決め込むつもりだったのに…。

まんまと阻止られちった。







――だが、ここでへこたれちゃあ腐男子の名が廃る!



傍観という道を閉ざされた今、俺には近くにいながらも巻き込まれを避けつつ観察するというハイレベルなものが残された。

が、俺は負けない!


川や海を漂流する木片のように観察してやる!




「…沙依。そ」


「セイセイセイ!言うでない。これは腐の神様から俺への試練なのだ」


「もう病気だ」





さぁ!そうと決まったら!!

俺は円滑にフラグを立てよう!

瀬岡くんのために、まずは寮ですよね!

同室者はどなたかしら〜。

不良いいよね。一匹狼とか!
俺に関わんじゃねぇ。なんて言っときながら、次の日にはくっつき虫になってたりさ!


平凡くんもいい!
瀬岡くんになつかれちゃって、あわわわ。みたいな!



やべ。テンションあがる。




 




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