少女は純潔のまま、深海の腹に召されました 沈海の森のシェフ 声に成らぬ声で人魚は泣いた 海月と私だけの街 無意識の底、流れる記憶、すべては夢。 by パウンさん |
夏のにおいが溶けていた そんなに甘い声でぼくの名を呼ばないで 沈んでしまいたくなるよ 来世は海になる 睡蓮に惑う 終わりたがりのあの子のひみつ 真夜中ここで待ち合わせ by 真倉さん |
零れ落ちた静寂の夜 抗う事など出来やしない 隠しきれない脆さを抱いて 君の奥底で眠りたい 愚かさ故に泡沫に縋る 全てが虚ろで在るように 気付いて足掻く程に苦しくそして愛おしい えもしれぬ熱は渦を巻きやがて私のもとへと還るでしょう by 潮さん |
瞼の裏にさえ浮かばない 心臓なら水深5メートルに置いてきました 溶けて泳いであのこになりたい 酸素の要らない僕ら アディッショナル・ダイヴ きみの孤独を沈めた夜の話 by めばえさん |
泥どろドロップ、あまいあまい お魚さんは砂漠を泳ぐ夢を見るか ポケットの羊水をのぞく うわん、僕はかえるよ 何を言う、泣いたくせに 透徹にたゆたう摂氏36℃の塊をひきあげる おはようラララ、青い蒼い碧いやみまなこ さよならルルル、世界の果てでこうかいするわ 阿吽、私もいくとしよう ララバイララバイ母なる海よ、どうか 泡交じりのあくびを御許しください 馬鹿な人、だけど 愛さずにはいられないのです dopuntosalaba by ねぎこさん |
きみの涙に溺れる どうせなら最後まで嘘ついてよ 哀しいならそんな顔しないで きみの羊水にもどりたい 酸素マスクは捨ててきた 死に場所くらい選ばせてよね 涙で溺死とか笑えるでしょ? by くまこさん |
ぼくが星を捕まえるまで、もう少しだけ靴下の裏に隠していて 砂のようだと思っていたのに 読めない 宇宙よさあ明るみよ 光る瞳を食べちゃいたい by 電子さん |
おんなじ心臓に溺れる やわらなかな夜を待った しらない夜を纏った 荒れた薬指 つながらないエンドロール そうしてずうっと、 崇高な終焉なんて夢みてるおまえだから 瞼とナイフ しあわせだと笑ったきみがいちばん寂しかった by 臣人さん |
なんて脆弱 這いずるしかないくせに とめどない涙なんて 握れば崩れるほどに 宝石ならよかった by さきはさん |
蟻とチェリーパイ 真夜中ケチャップ号 ホイップ・スナック・ジャンプ おさかなさんのお葬式 無糖主義者の崩壊 おすわりカバさん 半熟玉子の自殺劇 おめめがかわいいね by 木村さん |
貴方の脳味噌をバターと醤油でこんがり焼き上げ仕上げにバジルをかけると不味い 飛び込めネオンタウン ラッシュアワーの冷たい悲劇 あらあらまあまあこんなにカトラリーを濡らしてしまって いつかはお前も腐ったトマトになるんだよ ホップステップ嘔吐物 ランチタイムは悪意の香り ハンドメイドなんて食べ飽きてしまったよ 愛のこもった花冠をアスファルトに叩きつけてしまおうね そのホールケーキは厨房に殺されたのだった by キリエさん |
血だけのあの子が歩くたびに、べしゃり べしゃり、あかのかたまりが窓一面に 吐き出された思いが見えない壁に、べしゃり べしゃり、誰かが僕に投げたそれ 小さな君が踏み潰されて、べしゃり by chocoさん |
薄氷の上に緊急着陸 不自由な空は青い 嘘吐きからの果たし状を嚥下する フェアプレーの破片で失明 透明な天秤を手に持って おしまいに微笑んでおくれ きっと頭上で神隠し by さくはらさん |
なんだってそんな顔で終わらせてきたの 天井の無い夢・抜け出せない もういちどその毛布であたためて blanket/blue 天使の墜ちる音できみは声を紡ぐ 悪夢の燃える音で皮膚を剥ぐ いつ赦されたっけ あなたに贈る鎖なんてないのよ どうせ(こ)われている by 夜さん |
あいされたがり どうかしらないふりをして アイ ラブド ユー/いつか憎んでくれたらいい どうしてぼくをうそつきにするの あの場所できみがまってる by 凛子さん |
洟垂れ乙女 熟れたレモンパイ あからさまに泣いてくれ 取り出す瞳 朽ちても君は遠い海 by ましろさん |
まなこに星くずをかくした 小指の魔法だけじゃ満たされない まばゆさ・まなこ・まばたきせずに 飾りつけたアイアム きらり、きらきらとひかる横顔 スターフィッシュへ by 歩樽さん |
ええ、ええ。残念ながら、この子の夢は水銀灯に沈むでしょう 鈍く光を放つそれを、その子は“綺麗ね”と云って微笑んでみせた ほら、あの子の瞳の中で生き続けるのです、永遠に。 夥しく拡がる星屑の中から、君は一体、どの子を… by 赤さん |
あなたいつかわたしをころすわ 宇宙の哲学 金魚鉢、びいだま、はじき、祭囃子と隣をあるくきみの横顔 海峡大橋にてさよなら 均しく僕を焼くから右目が痛い 華の都の花嫁/花婿 その白い四肢がわたしを盲目にするのだ 海のこども 密葬プラネタリウム 黄金もダイヤもクリスタルだって跪くほどのまたたき by のざきさん |
どうせまたきみを愛すよ 錆付く花殻を撃ち抜いておくれ 海月と水死体 糸屑あそび 無罪を運ぶ夜行列車 by 亜子さん |
さよなら理性 倫理観ブラックアウト 途切れる未来の先 過重の愛で圧死 赤い糸なら引き千切った by 壱衣リヲさん |
切れた糸に未練はない ねえ、どうやったら修復できる? 君の頭から聞こえた 意識が遠退いていく 引っ張ったくまのお人形はママがくれた宝物 咬みちぎったらそいつは息をやめた 笑わないで、ちゃんと聞いてよ 一瞬で終わってしまった そしてゲームオーバーへ by 似州川さん |
流石にそれにはカチンときたけれども 絡まった絆の糸を引きちぎる 少年の失望 本気モード 追撃態勢 彼の性格破綻程度は異常値を超えています by 無依さん |
そうです少女たちは二度、毒死するのです きみとぼくで未知の味 (ぼくはきみのことをとても甘い味がすると感じてる、だけどきみから視たきみはいかがなものだろう?もしかしたら蓼よりも辛くてカカオよりも苦いのかもしれないね) 夢見がちアイシングクッキー 主成分は君の愛 あなたのスカート、秘密のたからばこ 舐めたらしおっからいのね 女の子はお砂糖とスパイスとその他色々戦ってるのよ by 雁屋雪祢さん |
初めてのキスはピーチの味がした 最高級の毒薬できみを殺したい 息が詰まるほど苦しい 薬包紙溶解 砂糖漬けにしてあげる 甘美なあのこはきっとラーメンが好き どうやって食べてやろうか 鎖骨に伝える貴方への愛情 by 今宮さん |
嫌だわ、舌なめずりしちゃう。 エロティック・ルージュ 滲んだ血でさえきみは甘いのね 卑し、きみへの愛情 美味しくてどうにかなっちゃいそう Sweet Baby 口の端、舐めとってあげる 可愛い女の子のままじゃきっとあなたは手に入らない 食べちゃいたいくらい、好きだもの by 卯多さん |
おろしたてのスカート、切りすぎた前髪、通りすがりの君の視線 同一線上の波/カーテンの裾で ジキルとハイド・アンド・シーク 爪先2oのベイビーブルー こっちだよ 天秤のあちらがわ・こちらがわ めくるめくふて寝 つまみぐい 瞼のすみっこ 膝を抱えては痺れを待つの、だって私の端っこには誰がいる? ごっこ遊び・やじろべえ もういいかい? ひっぱってみたかっただけ ちりちり/ちりぢり/びりびり/ひりひり 神様がきた・嬰児(みどりご)はよそに 誰だっけ、宇宙は彼女の口に入ってるわよなんて、そんな片隅に追いやったの by 七緒さん |
紺色あつらえたの、いかが 端と端とで水平線 あなた好みでしょ 太陽を背にしてたって輝く きっと戻れない境界線 23cm、世界に触れてる私の一部 カラフルに生きていたいのさ あなたを愛した白昼夢 傘は捨てちゃおう その正しい黒をかき乱す 柔くて手強く隙のない 甘さより塩気 少女A的オトナの事情 by ときさん |
きらめき色 処女膜の透過性 ビードロに似てる つまさきでもいいよ 胸元のリボンに焦れる劣情 デイドリーム・オブ・ティーン きみはピンク色だよとあなたは笑う あなたの指先が迫ってくるのを待っている 微かな恋心にきみが気付けばいいと思っている 繋がれた手のひらの体温で心臓ごと溶けてほしい あなたのことばがわたしの心臓のひだを撫でつける by えーたさん |
わたしはあなたじゃなきゃだめみたい 嬉しそうに笑うきみがみたくて今日も甲高い甘い声を漏らす ねえ、ちゃんと愛してくれてる? こういうのをしあわせって言うのかなあ 特等席 きっとあなたはわたしがちょっとだけわざとらしく喘いでも喜ばない くしゃりと笑うきみの顔がすき 何度でも「(あいらぶゆう)」 by 倉さん |
傾斜45度緩やかに転がる御一行 足取り軽やか速度上昇 スカートの下をするりと抜ける 四散するラブレター 咄嗟に掬った手は朱く頬は林檎のように 拾った果実は甘く重い 直角90度真っ逆様に落ち御一興 by kajiyaさん |
フィンガーマジック in the middle of night くちゅくちゅ・きみの愛する静謐 楚々たる彼女、妖花のきみ。 夜半とおまえのペシミズム 「あなたの弱みを知るのは私で充分でしょう」 最高につまらない女の子とxxxを見る by 日井歩さん |
ぼくの鱗を剥がす声を求めてぬめる きみのにおいを埋めつくしたい pink me ままならない爪の先 テトラポッドに星も墜ち、ふたりぼっち愛を囁く 滲んだひかりを愛と呼ぶ by 汐崎さん |
きみの声がしない 感覚による深海世界 水面反響と終焉 旅の終わり しじまがなく by 小鳥遊さん |
眠気を纏う深海にて 僕を見つけてごらんよ くらげのゆめ 君を愛した水深5000メートルの世界 そうだね、だから僕も君も一人ぼっちだ by 小湊さん |
神様と逢瀬 プールサイドで待ってる 水月で繋がる午前二時 月の糸 戻れなくなってしまえばいいのにと言ったらあなたは困ったように笑うからカルキの匂いと一緒に私を攫ってください by 千花子さん |
ハートが邪魔する 無意識?違う、わざとだよ 繋ぎ止めないで、傍にいかせて 蜃気楼に溶ける影(まるで泣いているようでした) 風邪が乱す理性 by ルーさん |
蝋燭をのみこんだらキミが見えたよ あっちとこっちの境界線 誰もあの日を覚えちゃいない さよなら陽炎 ねぇ燃える海に飛び込んでみせてよ 漂流少年 ゆうれいみたいなすがたですね 風を感じて家出して by 蛙子さん |
忘れたくなんてないのに、消えていく 真っ青な水の上で添い寝 浮遊する恋愛感情 移ろわない心はここには無いのかしら 君がいた残響はまだ熱い 水面に映る星彩 ゆらゆら揺らめく真夏の怪物 by しぐれさん |