しつこいこやつら

「せーんぱーい!!」
「央志くーん」

『…うぜえ』

誰か助けてー
親指と白雪がうるさい。

授業終わるたびにひっつきにきやがって。


「おい、毎時間毎時間いい加減にしろ!双見!!」
『なんで俺だよ』

シンデレラがメガネを直しつつ言ってくる。
俺はただ座ってるだけだアホ


「せーんぱいってば」
『…なに』

首に手を巻きつけつつ呼ぶ親指に、嫌そうな顔を隠さず返事をする。

「先輩つめたーい!」
『じゃあ俺に需要ある相手になってよ』

だって、需要なさすぎだもん。

「うわ、ひどーい!」

うるさい。
ぶーぶー口を尖らせながら。

それをやって可愛いのは女の子だけだ!

「ねえ!真白先輩!」

「え?うんうん、央志くん本当冷たいよね」

ん?
なんか白雪上の空な感じじゃん。

考え事あるなら、俺にひっつかなくていいのに。


「ほーら、元親くん!
私達のクラス、次移動教室だから!
自分の教室帰りなさい!」

わーい、さすが昴ちゃん

「ちぇー。残念。
じゃ、今回は帰りますね!
またきます!先輩」

『おうさっさと帰れー』

そしてもう来るな。


「じゃ、行こっか」

微笑みながら言う昴ちゃん。
あー、可愛い。







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