呼び出し

「おい」

はい?
呼ばれて振り返ればそこには。

仁王立ちしたシンデレラがいらっしゃった。

これまた似合うね仁王立ち。
仁王立ちの似合うシンデレラ…

『何?もう帰るんだけど』

あれよあれよと時間は過ぎ。
もう放課後になっていた。

特に何も入ってないカバンを肩に担いで、今日も仁たちと一緒に帰ろうと思ってた矢先。

「黒森。こいつはおいていけ」
「は?なんで?」
「俺はこいつに用がある」

こらそこ。
勝手に話をすすめるんじゃない。

「ふーん」

あ、ちょ
何納得してんだよ、帰んなよ!

「えー零時だけずるーい」

不満げに言う白雪。

「今日は俺の物だ」

おいこら。
俺は物じゃない。

「ちぇー、仕方ない。
今日だけ譲ってあげよう」

なんて意味の分からないことを言って、手を振って帰って行った。

「ついてこい」

有無を言わさずその態度。
腹立つ、このやろう。

ま、ついてかないとこんのドS野郎は何するか分からないから。一応行くけどさ。

『なー、なんで俺呼び出されてるわけー』

前を歩く背中に、問うけれど

「うるさい。黙ってついてこい」

なんだその態度こら。

なんですかねこれは。
俺このメガネにしばかれんの?…なんで?





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