約束しないと

「それより、」

『は?』

なんだよ
なんでベット登ってくんだよ

「怪我、しないで」

なんで見下ろしてくるわけ?

「怪我してまで僕のこと、助けないで」

首をかしげながら言う。

「ねえ、約束して?」

『意味分かんないんだけど』

もち反論。
だって意味わかんないでしょ?

助けないでってなに?
バカなの?アホなの?


「約束して?」

俺の上にまたがって
俺の顔の横に手を置いて。

あ、こんなの前もあった気がする
なんてデジャヴー。

『いやだ』

なんで君に命令されなきゃいけないのか分からないし、なんでそれに従わなきゃいけないのかも分からない。


「じゃあ強行手段」

え?強行手段って何?

え、ちょ、ちょ!
どんどん顔近くなってるんだけど!

『な、なんだよ白雪』

「約束してくれないと、このままキス、しちゃうかも」

は、はぁ!?
何言ってんだこの病弱野郎

近い、近いってまじで。

『やめろよ!』

言って、言わずもがな赤くなってしまった顔を手で隠す。

「可愛い顔、隠さないで?」

その手を有無言わさずどけて

『可愛くねぇ、!』

最低限の抵抗で顔を逸らす。

「ねえ、約束。」

俺の手を俺の顔の横にぬいつけて

「早くしないと、キスしちゃうよ?」

そのまま顔を近づけてきた時――

『痛ってぇえええ!!』

俺の雄叫びが聞こえたのです。






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