王子らしいこと

いつものメンバーで移動教室。

あー、授業めんどくさい。
サボっちゃおうかなー

「央志」

なに?仁

「サボンなよ」

えー
なんで心読んじゃうし。

「そんな顔してる」

嘘つけ!
そんな顔あってたまるか!

と、まあ俺の授業逃亡計画は仁によってなくされたわけで。

その時ちょうど、階段に差し掛かった。

普通の階段だ
普通に普通に下に下がるだけ。

唯一普通じゃなかったのは―


「雪梨!」

白雪が落ちてくってこと。

『…っ!』

咄嗟に手を伸ばして
雪梨を支えた。

けど、俺の体を支えるモノはなくて。

あっちゃー、これおっこるじゃん。


「央ちゃん!!」
「央志!!」

最悪、こいつは護らなきゃー
めんどくさいけど。

自分より大きいヤローの頭をしっかりと守って。

俺は残念ながら落下しましたとさ。


『いってぇ…』

鈍い痛みを手に感じて

あっちゃー
頭打ったのかも。

周りの人の俺達を心配する声も聞こえていたけど。
ごめん、全然元気なんだけどさ―

それを聴きながら、意識を手放した






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