エロの三連コンボとは
「それより牧。お前週末にも外に帰ってる様子ないしな…会いたい女とかいないのか?」
「さぁ…」
あれ。今微妙に間があった?
「いてくれたらな――って思うけど…」
そう言う牧はどこか寂しそうで。悲しそうで。
何か思い出を振り返っているように見えた。
「ま、いーや。言いづらいこと聞くシュミねーし」
お。さすがの野上でもさっきの空気は察したか。
「それより。この学校に女いるぞ」
がしっと牧の頭をつかんでニヤリと笑いながら言う。
『…それ福原先生だろ』
「なんだ一瀬は知ってんのか。つまらんな」
『そりゃ先生だしな』
なんつって。
この間たまたま会った時に(女に間違われて)名前聞かれたんだけどさ。
ここにいる女って言ったら食堂のオバチャン、校舎裏のミミ(♀)、とその人しかいない…と思う。
「いいか牧。しかも白衣、巨乳、保健室ときてる」
「そんなエロの三連コンボが!?」
『…っんとに男って馬鹿だよな』
そんな俺の呟きすら聞こえないほどに2人はテンションが上がっているらしい。
「おい。一瀬はどうだ。エロの三連コンボ見に行くか」
『変な名前つけんなよ。俺はいい。部屋戻る』
言って、ゴーヤチャンプル味のポテチを一袋パクってきた。
『んじゃ。楽しんで来いよ』
手をヒラヒラ振って、俺は部屋に戻っていった。
神木たちいるかなー
一緒にゴーヤチャンプル味冒険してくんねーかな。
さすがにひとりで食う勇気はない
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