花井からのお礼
『…どした』
もう疲れていてそれどころじゃない俺は二段ベットに体を投げ出しつつ聞く。
「あのねっやっぱりアタシもう一度お礼を!」
『あーいい。いい。気にすんな』
もう眠い。まずい。寝そう。
「颯天くん、アタシの名前知ってる!?」
『うん』
「きゃー!本当!?」
『花井だか花田だか…』
「そうそう!花井よ!今日からよろしくね!」
『あぁ』
眠いんだまじで。
寝さして、頼む。
「ねえ颯天くん」
『うん』
「眠い?」
『うん』
「寝たい?」
『うん』
「チューしていい?」
『うん……え?』
思わず目を開けるといつの間にか間近に迫る花井の顔。
ベットにいる俺の上に被さるようにして
あーやっぱ花井も顔は良いんだー乙女系だけど。
なんて考えてる側から顔が近づいてくる。
『え、ちょっ花井!』
思わず身構えて目をつぶって
―チュッ
リップ音がしたと同時にそれが当たったであろう箇所を抑えた。
『で、でこチュー…?』
「花ちゃん!」
「花井!」
花井を押し退けて、牧と神木が寄ってくる。
「キャーーー!!颯天くんのオデコにチューしちゃったわ!」
なんか花井は悶えてた。
…え、てかなぜ俺でこチューされたの?
→
[ 24/88 ]