乙女系救出大作戦
『この辺、か?』
走って、だいたいこの辺かってとこまで来た。
『あ』
見っけ。
「今日は牧いねーからな」
「正義の味方は来ねーぞ」
「う、うっさいわね!何なのよあんたたち!」
…やっぱり来てよかったか
仲良い感じじゃねーよな。
「まじキッモ」
「黙らせようぜ!」
「キャーーー!!」
ひとりが腕を振り上げた時。
『止めとけよ』
「あ?」
「んだお前、女みてーな面しやがって」
好きでこうなったんじゃねーんだよ。
『どうでもいいけど、2対1ってどうなわけ?』
乙女系と不良の間に入る。
「てめーその可愛い顔に傷つけられたくなかったら、サッさとどけ」
『やれるもんならやってみろよ?』
鼻で笑いながら
『ちょっと邪魔だから後ろ下がってて』
「う、うん」
乙女系を後ろに下げさせる。
『さ、やるならやろうぜ』
最近誰も相手してくんねーから退屈してたんだよな。
「調子乗んなよ!」
挑発に易々と乗った不良Aは大きく振りかぶって殴ろうとする。
『おっそ』
なにそれ、まじ?
それを避けて腹に蹴りを一発
…あれ落ちた?
まじかよ。弱すぎ。
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