めんどくさいあれ

さてさてやってきましたよ
え?何かって?そんなのもちろん決まってる。


『めんどくさい』

「行進はしたんだから後は座ってるだけだろ」

やっぱり爽やかに神木。

『それにしてもめんどい』

「入学式が楽しいなんて聞いたことないでしょ?」

それもそうなんだがね牧くん

入学式をサボろうとした俺は呆気なく自分よりもデカイ奴ら(神木と新)に連れ戻され。

嫌々に座った式の自分の席で悪態をついていた所だ。

偶然にも(本当に偶然)俺の右隣りが神木で左隣りが牧っていう席順になり(新は離れちまった)、今現在3人で(一応小声)話しているってなわけで。

『だって見ろよ。この黒一色。華がねーよ』

自分の席から少々見渡せば、黒しか見えない。

なによりこれがテンション下がる一番の原因。


「いるじゃんここに」

『なにが?』

「華」


言われて両隣りを見て、まあ確かにと頷く。
本当コイツら顔はイケメンだよなー。顔は。


『まあそうだけどさー
俺は女の子が欲しい』

「いやだからいるだろ」

『どこに』

「ん」

指を指すな。
つーか俺は少し女顔なだけで断じて女じゃない。

『…殴るぞ』

「ははは」

「まあ落ち着きなって君ら」







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