不法侵入

『ふいー』

ただいま風呂帰り。
スッキリして頭をタオルでごしごしやりながら、部屋の扉を開ける。


「「おかえりー」」

…なぜか先客がいた。


『なぜいる』

「暇だから」

「右に同じ」

知らねーよ。
俺の部屋がひとり部屋なのを良いことに、コイツらは毎日毎日ココに入り浸ってる。

邪魔だったらありゃしねー


『勝手に入んな』

「鍵開いてたし」

『開いてたらどこでもはいんのかお前らは』

「一瀬だから」

『意味分からん』

「まーいいじゃん」

爽やかに笑うな神木。



「風呂上がり?」

『見りゃわかんだろ』

もう一度タオルで頭をガシガシと拭きながら二段ベットの下に座る。


なぜか風呂上がりとベットの組み合わせは眠くなる。
…あれ俺だけ?

「これから飯だぞ」

『…わーってる』

「もう半分以上寝てるじゃん」

『寝てねーって…』

「寝ると襲うぞ」


『はあ!?』

飛び起きた。

前には腹抱えて笑ってる牧と神木。


『お前ら、絶対殺す…』

「はははっ」

まじウザいこいつら。


「ほら、飯行こうぜ」

『いらね』

「だーめ!食べなさい!」

『誰だよ』

「そんな子に育てた覚えはありません!」

『育てられた覚えもない』


「あーもー!屁理屈言ってないで行くよ!」



これが日課になりつつある今日この頃。
寝そうなとこ無理矢理起こされて、これまた無理矢理飯に連れてかれる。

めんどいっていってんのに。







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