相変わらずの

「あれ?君」

ただ飲み物を買いに来ただけなのに、いきなり肩を掴まれる。
…誰だコイツら。

「可愛いね、迷子?」

『目腐ってんの?
俺、男なんだけど』

睨みながら言ってやれば声をかけてきた男たちは、真っ赤な顔をしながらどっか行った。


「いやー相変わらずいいモテっぷりで」

『…牧』

角の影から牧が出てきた
その顔はどう見ても笑いを堪えている。


『嬉しくねーんだよ。だいたいなんだ可愛いって。意味わかんねー』

「だって一瀬可愛いもん」


自販機から出てきた炭酸を飲んでいたところだったから、(そりゃあもう)盛大に吹いた。

『…っげほ!げほっ』

「汚ないなー大丈夫?」

言いながら背中を擦ってくれる牧。

『…可愛くねーから』

「いやいやだって黙ってたら完璧女の子じゃん」

『それなら牧だって女顔じゃねーかよ』

なんとか息を整えて牧に言い返せば、牧は分かってないなーとかなんとか。


「俺は男にしか見えないよ。それに一瀬よりでかいし」

『大してかわんねーよ』

だってたかが3センチだぜ?
こんなの差にはいんねーよ。


『あのなー、デカイっていうのは』

「お、ふたりで何やってんだ?」

前方から爽やかイケメンこと神木さんがいらっしゃった。

…相変わらずでけーな。
分けろよ半分。






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