お父さんとの会話

『遊んだー』
「そうだな」

あれから服の店とか、アクセの店とかいろいろ回って。
今はゲーセンから出てきたとこ。

UFOキャッチャーやって、シューティングゲームやって。
だいたい一周して、近くにあったベンチに座ってたとこ。

牧、花井、野上、神木はまだ中で遊んでるから俺と新だけ外出てきた。

『まだゾンビと戦ってんの?あいつら』
「あぁ、そうみたいだな」
『アホじゃん、なんであんなのに金かけてんの』

ため息をつきつつ、言う。
違うぞ、絶対怖いとかじゃねーぞ。
ただあんなのに金使うのがもったいねーって言ってるだけだからな。

「あー久々にこんな外出たから、喉渇いたな」
『そうだなー。んじゃ俺買ってきてやるよ』
「…頭でも撃ったか」
『ぶっとばすぞ、コラ』

なんだこのクマ、人の善意を。

「ま、いいや行ってくれるなら、頼んだ」
『っち。何がいいんだよ』
「おまかせ」

…こいつ。
新発売の、なんかやばそうなやつ買ってきてやる。

『んじゃ行ってくる』
「迷子になるなよ」
『子供扱いすんな』

べー、っと舌を出してその場を後にした。

「(…それが子供っぽいんだけどな)」

なんて、新(お父さん)が言ってたこと、俺は知らない。









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