神木センセー

「土下座して頼むなら、教えてやってもいいぞ」

『そんなことするなら死ぬ』

相変わらず見下してくる野上をあしらって。


ちょっと考えてみる。

頼むなら誰だ?
花井は無理。野上は嫌。牧はアホ。
新も教えてくれそうだけど、うーん。
あとは、神木か…。

『なあ、神木は余裕あんのか?』

「ん?まぁ野上ほどはないけど、平均点くらいは」

くっそー。パーフェクト男め。


けど、俺には時間がねぇんだ。
恥だけど。これを乗り越えない限り、俺に休息はない!


『神木…』
「ん?」
『頼む!勉強教えてくれ!!!』
「え?別にいいよ」

『ほ、本当か!?』

やっべー、神木。まじ神。ほんと神。
それでこそ神木の中の神木。(?)

「あぁ、飯3日分な」
『う、わーったよ!』

飯3日分くらい。それで冬休みが来るなら、安いもんだ。


「えー、いいなぁ。俺も俺も!」
「ならアタシも行きたい!」

続く、牧と花井。

「牧はまぁギリギリだからいいにしても。
あんまり人数多すぎても効率悪くなるから、花井は野上にでも教えてもらえよ」

「ええ!?絶対イヤ!!」
「誰がオカマに勉強なんか教えるか!恐ろしい!」
「なんですってぇー!?」

神木の提案に、騒ぎ出すふたりを横目に俺達はこれからの勉強の計画を立てる。


「じゃ、一番広く使える一瀬の部屋でいいか?」
『おう』
「これから一週間。毎日一瀬の部屋集合な」

場所は俺の部屋。
そしてこれから毎日勉強漬け。

あーなにこの最悪なスケジュール。
勉強とかやだ。嫌いだ。ほんっとに嫌い。


「頑張ろうな、牧。一瀬」
「うぃーっす」
『…うす』

テストまで、あと一週間。





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