勉強が好きな人なんている?

"勉強"とかいうやつが、俺は大っ嫌いだ。
それに伴い、"テスト"ってやつも大っ嫌いだ。

さて、どうしていきなりこんなことを言い出すのかと言えば。


*


つい先ほどの話だ。


「来週のこの時間。小テストするからなー」

センセーがなんか言ってる。
今が何の授業かも分からないくらい、ずっと寝てる。

ま、どうせ小テストだし。
適当にやっとけば、大丈夫だろ。

「今適当にやろうって思ったやつ。甘いぞ。
この結果平均点に届かなかったやつ、冬休み返上で補修だ」

「『はぁ!?!?』」

クラス全員からブーイングが飛ぶ。

意味分からん。意味わからん。意味わからん。
ふっざけんなよ、平均点なんかぜってー無理!

「じゃ、あと一週間って猶予はやったわけだから。
ちゃんと勉強しとけよー」

そう言って、授業の終了を告げるチャイムと同時に、アホセンセーは出て行った。



*


そして今に至る。

『もう無理。終わった俺の冬休み』

「ふん、普段からしっかり基礎を叩き込んで置けば余裕だな。
俺のように!」

腹立つ。野上が鼻で笑いながら、見下してくる。
あんだよ、うっせーんだよ。
しゃーねぇだろ、勉強嫌いなんだから。

「ま、諦めないで勉強したらいいじゃないか」

一週間あるんだし、と爽やかに笑うのは、毎度お馴染み神木。

『っせーんだよ!んな一週間そこらでできるようになるわけねーだろ』

「んー勉強教えてあげたいけど、アタシもギリギリなのよネ」

両手を合わせながら言う花井。

『いい、いい』

「俺も危ないしねー」
『知ってる』
「ええ!?ひどっ」

話に乗ってきた牧を冷たく交わす。
だって知ってるし。

もちろん俺よりはできるけどさ、牧も。






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