いたずら
『…なんだこれ』
「かっわいぃぃいいい!!!」
鏡の前に立たされながら、すごいカメラのフラッシュがたかれる。
なんだこれ。なんなんだよ。
『俺?キッショ』
「何言ってるの!?こんなに可愛いのに!!」
茶髪でまっきまきのカツラ(ウィッグっていうらしいけど)に、
どこの制服かわかんねーブレザー。
胸元にリボンがついてて、スカートはくそ短けぇ。
『スースーする』
「あ!ちょっと、やめなさい!!」
スカートをわさわさ動かすと、すっげー怒られた。
化粧もされて、鏡で見るには不本意ながら本当に女で。
「さあ、行くわよ!」
『は!?』
行くってどこに?
なんて、俺の質問は言えないままに花井に手をぐいぐい引っ張られていく。
*
「さっ!見せびらかすわよー!」
『別に見て得するわけでもなしに』
ため息をつきながら歩いていると
「ねえねえ、君。可愛いね」
「花井の友達か?」
「ええ、そうなの!可愛いでしょ?」
おいおい。
何話進めてんだよ、ボケ。
『アホが。俺だよ』
「えええ!?一瀬!?」
「抱かせ…『死んどけ』
とりあえず、回し蹴りで落としといた。
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