屋上の激戦


「いくよ」

声と同時に走りだし、トンファーを一振り。

けど、当たったような衝撃はない。


急な気配を感じ直ぐ様後ろに飛べば、いつの間にやら僕の攻撃を上に飛んで逃げたらしい彼女の踵落としが飛んでくる。


「へえ、やるね」

『…あなたも』

「当然」

僕が鼻で笑うと同時に、今度しかけて来たのは彼女。



地面を蹴り、その勢いを利用して僕の懐に入り込み、膝蹴り。

それを片方のトンファーで抑え、もう片方で彼女の頭を狙い振ったが、また空を切る。

屈んでそれを避けていた彼女は地面に両手をつき、自身の身体を支えながら、僕の顔目掛けて足を捻った。


「…っ!」

それを寸前で避けた僕は、またトンファーを振る、が彼女は自身の手で地面を強く押し上に跳ねると、あろうことか僕のトンファーを踏み台に後ろに跳ねた。


その姿は、とても優雅で思わず見とれた
……何考えてるの、集中しな。


少し距離の開いた僕ら
それをうめるように僕は走り出すと、彼女も同じように走り。

僕はトンファーを、彼女は自身の足をそれぞれに向かって振るった。










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